高槻市観光協会(たかつきマルマルナビ)では、11の地域の散策コースをご案内しているのですが、本日は、その中でも春の散策にぴったりの「津之江・三島江コース」をご紹介します。
このコースは、かつての河港にゆかりのある史跡を中心に巡るコースとなっており、下の地図をご覧いただくと一目瞭然なのですが、川辺を歩くことの多いコースです。そのため、晴れた日にあるくと風がとても気持ちよく、春の陽気な時期に散策するのがオススメです。とくに桜の時期は、地元の方々に親しまれる桜並木も通りますので、お花見休憩も入れながら散策をお楽しみいただけます。
ちなみに、桜の開花と重ならないこともありますが、「玉川の里」の南端にある西ノ川北広場には約2,000本のチューリップ、「三島鴨神社前」でレンゲ畑が見られることもあります。かつて賑わった芥川や淀川の河港跡地を訪ねながら、春の散策をお楽しみください。
※高槻には地元をこよなく愛する人々が運営する「高槻ボランティアガイド」という組織があります。高槻の名所が詰まった散策モデルコースの歴史案内、自然豊かなハイキングコースの案内を行っています。ガイドの話を聞きながら歩くと、またひと味違った散策が楽しめますので、ぜひご利用ください。
津之江・三島江コース
所要時間:約3時間半~
距離:約7km
Web:https://www.takatsuki-kankou.org/model-course/tsunoe-mishimae.html
アジャリの杜・歩人山稲荷神社(あじゃりのもり・ぶにやまいなりじんじゃ)
「アジャリの杜」の名は、日本書紀で安閑(あんかん)天皇の命に背いて土地を献上しなかった味張(アジハリ)が、報いとして屯田耕作のために農民を春秋500人献上した話からアジハリが訛ったと云われ、その人々が住んだ場所が五百住(よすみ)の地名といわれています。
筑紫津神社(つくしつじんじゃ)
「津」は港を表し、その昔、筑紫津(つくしつ)は芥川の畔(あぜ)にあって船が船がつくところでした。九州の筑紫に出兵した、今城塚古墳ゆかりの継体天皇との関係も注目されています。
津之江公園(つのえこうえん)
女瀬川と芥川の合流点にある自然再生公園「津之江公園」は広大な自然空間が再現され、水生植物や野鳥の楽園として市民に親しまれています。
段倉(だんくら)
淀川と芥川の合流域にあり、水害から米や農具等を守るため、石垣の上に築かれた土蔵は床を段々に高くしています。屋敷内の北西の方位に建てられたので「いぬいの蔵」とも呼ばれています。
玉川の里(たまがわのさと)
毎年5月から6月に咲く「卯の花」は高槻の市花に選定されています。
玉川の里の南端、西ノ川北広場では、桜とチューリップと桜の共演が見られることも。
三島鴨神社(みしまかもじんじゃ)
「伊予国風土記」には、百済から来た和多志の大神は「津の国の御島」に鎮座して祀られたとあり、ここから日本三大三島神社の発祥地との説もあります。元々は淀川中洲にあり、慶長3年(1598年)の築堤工事でこの地に移されました。
レンゲ畑(三島鴨神社前)
15ヘクタールにわたって広がるレンゲ畑。地元農家などで組織する高槻レンゲ振興会がレンゲ栽培による有機農法の普及を図るために企画実施されています。
興楽寺(こうらくじ)
奈良時代に行基(ぎょうき)が開いたともいわれ、ご本尊は11面観世音菩薩。戦国時代に焼かれたとき、猛火の中から白鷲が一羽飛び去って淀川の洲におり、人々が見に行ったところ観世音菩薩だったという言い伝えがあります。
くわらんか船発祥地記念碑
江戸時代の初め、三十石船に漕ぎより荒い言葉で食べ物を売る茶船があり、一説には大坂冬の陣で追いつめられた二打将軍徳川秀忠を柱本の船頭が助け、その恩賞に武士にも地言葉で商売をしても良いとのお墨付きをもらったといわれています。
三島江浜跡(妙見宮常夜灯石灯籠)(みしまえはまあと(みょうけんぐうじょうやとうせきとうろう))
三島江浜は北の唐崎浜と共に大坂と伏見を結ぶ淀川過書船(独占的な営業を許された荷船)が出入りする河港として栄えました。当時は和歌にもその美しさを詠われ、今も妙見灯篭が往時を偲ばせています。