大阪・北摂エリアの名勝であり、市民の憩いの場となっている摂津峡公園の桜広場に、かつて芥川山城(あくたがわさんじょう)の城主であった三好長慶(みよしながよし)の石像がお披露目されました。(石像は三好芥川山城の会・三好長慶顕彰碑建立委員会が設置)
芥川山城は、摂津峡公園の東側にある「三好山(みよしやま/標高182・69m)」にあり、戦国時代には大阪平野を見渡せる山城として、また、天下人としての呼び名も高い三好長慶の居城として知られています。(長慶は、当時の将軍・足利義輝を没落させ、将軍方の武将が立てこもった芥川山城を奪って7年間本拠地としました。その後、長慶は近畿の支配を確立しため、織田信長に先駆けた天下人と位置付けられています。)
※三好長慶は、戦国大名・細川晴元の重臣である三好元長の嫡男として、現在の徳島県三好市に生誕。四国、畿内など十三カ国を制覇する戦国天下人として「芥川政権」を形成しました。
武将として名を馳せた三好長慶ですが、実は、文武両道の教養人としても知られています。とりわけ、連歌(れんが/5・7・5の発句と7・7の脇句の,長短句を交互に複数人で連ねて詠んで一つの歌にしていく)には目がなかったようで、30以上の連歌会に参加していることがわかっており、紫式部や清少納言、在原業平といった王朝時代の作品までをも研究していたといわれています。
掘り下げれば掘り下げるほど、興味深い人物である三好長慶ですが、このたび摂津峡公園に石像が設置されたことで、よりたくさんの方の目に触れ、長慶のことを知っていただく機会となればと願っています。
ちなみに、芥川山城は、現在、かつての名残を残すのみとなっていますが、昨年11~12月に高槻市が山頂の本丸より一段下の曲輪(くるわ)を発掘調査したところ、三好長慶が建てた櫓(やぐら)とみられる建物跡も確認され、堅土塁や土橋、虎口、石垣などの遺構を見ることができます。ご興味のある方は、以下の記事をご覧いただければ幸いです。
市営バスのご案内
摂津峡公園へはJR高槻駅より市営バスでもアクセス可能です。
○最寄りのバス停「塚脇」(摂津峡下流側)
JR高槻駅北 2番のりば「51 塚脇」行き(約15分乗車)「塚脇」下車 徒歩10分
※JR高槻駅からのバス時刻表はこちらをご覧ください。
○最寄りのバス停「上の口」(摂津峡上流側)
JR高槻駅北 1番のりば「54 上の口」「53 原大橋」行き(約20分乗車)「上の口」下車徒歩10分
※JR高槻駅からのバス時刻表、上の口行きはこちら、原大橋行きはこちらをご覧ください。
摂津峡下の口駐車場
緊急事態宣言中は、駐車場を閉所しています。
場所:摂津峡下の口(しものくち)駐車場
※カーナビでお越しの方は「摂津峡公園管理事務所 または 072-687-9449」で検索ください。
開場時間:9:00〜17:00
駐車料金:1,000円
収容台数:約160台(普通車)
お問い合わせ:高槻市観光協会 (TEL:072-675-0081)