みなさんは「はにわ(埴輪)」を見たことがありますか?
育った地域によって、身近な方もそうでない方もいらっしゃるかと思いますが、ここ高槻には古墳も多く、「はにわ」をモチーフとした人気マスコットキャラクターがいるほど「はにわ」は何かとお馴染みのものになっています。
「はにわ」は、祭祀(さいじ)や魔除けなどのため、古墳の墳丘などの上に並べ立てられた土器ですが、人の形をしたもの、道具や家の形をしたもの、馬や鹿などの動物など、さまざまな種類があります。
今回ご紹介する「ハニワ工場公園」は、5、6世紀に埴輪窯18基と工房、工人集落からなる全国最大級の埴輪工場の跡地にある公園です。(JR摂津富田駅から市営バスで約10分の場所にあります。詳細は文末のアクセスをご参照ください。)
この公園は住宅街にあり、入口付近には砂場やすべり台などがあり、近所の子どもたちが集うふつうの公園なのですが、少し中に入ると「はにわ」が並んでいたり、当時のはにわ窯や工房が再現されていたりと、当時をしのばさせるつくりになっています。
園内には、当時のハニワ窯や工房を再現されたものが点在しています。
また、古墳時代をマンガ仕立てで紹介する陶板パネルがあったり、当時の窯跡を活かした「ハニワ工場館(開館時間:10:00~17:00)」あったりというところも、他の公園にはない特徴となっています。
漫画や発掘当時の写真などをつかい、古墳時代の話や当時の工房についてわかりやすくご紹介しています。
発掘調査や分析を通して、この窯ではさまざまな「はにわ」、土器がつくられたことがわかっているのですが、ここから約1kmほど南にある「今城塚古墳(下写真)」という大王墓の「はにわ」が製造されたことが歴史的に重要なポイント。そのため、高槻市ではこの場所を遺跡を活かした公園へと整備しています。
今城塚古墳の空撮写真。墳丘だけで全長181mあり、その周囲の二重の濠を合わせると総長約350m、総幅約340mもの規模を誇ります。現在は、全国的にも珍しい、古墳の中に入ることができる公園として整備され、併設されているミュージアム(今城塚古代歴史館)では、当時の「はにわ」も見ることができます。
今城塚古墳はリピーターも多い見所の多いスポットで、この記事をご覧になってくださった方の中には、今城塚古墳には行ったことがあるという方も多いかもしれませんね。そんな方でハニワ工場公園には行ったことがないという方は、ぜひ訪れていただけたら嬉しいです。
ちなみに、ハニワ工場公園は、今城塚古墳を訪ねた方がセットで見に来られるというケースが多いのですが、この近くには全国的にも珍しい神社への参道が高速道路の上を通る「闘鶏野(つげの)神社」もあります(工場公園より徒歩約10分)。こちらもぜひ合わせてお楽しみください。
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新池ハニワ工場公園
住所:大阪府高槻市上土室1
TEL:072-695-8274
アクセス:JR高槻駅北 3番のりば「74/82/92 西塚原/公団阿武山」行き、または、JR摂津富田駅北口にあるバスターミナル、JR富田駅 4番のりば「81/82/91/92/94 公団阿武山または大阪医科薬科大学」行き(約10分)「上土室(かみはむろ)」下車 徒歩1分
※JR高槻駅、または、JR摂津富田駅からのバス時刻表は、次のリンク先(JR高槻駅北発 74・82・92系統、JR富田駅発 81・82・91・92・94系統)よりご確認ください。
ハニワ工場館
住所:大阪府高槻市上土室1(ハニワ工場公園内)
開館時間:10:00~17:00
休館日:12/29~1/3